東京国際映画祭 10/30 浮き草たち
東京国際映画祭、トータル4本目!
「浮き草たち」
コンペティション部門の作品のあらすじを見て、これは見とこう!とおもって、見た。
ここから、内容。諸説あります。
最初は、スリリックな展開で進んでいき、そのあと、主人公がパタンと出会ってから徐々にラブストーリーの展開も盛り込まれ、一連のロマンスラブストーリーから、最後はお互いに前を向いていこうという点へと終着する。これをノリのいい音楽とともにテンポよく進んでいく。
街の画、背景の画も、カット割りを細かに撮る感じで流されて、ほんとにスタイリッシュな
映画。
主人公のターナーとパタンが、カバンを探しにいくシーンでは、どこか、リチャードリンクレイターのビフォアサンライズに通ずるものがあるなーと思ってみていた。
二人の微妙な距離感を絶妙な台詞回しとともに描き、最後のあのシーンももどかしいかんじ。
あともう一押しほしかったというのが本音だが。
今回見た、コンペティション部門の作品は、ほとにどこか閉塞感を抱えていて、そこからの脱却をテーマにした作品が多い。
あと、パタンさん、きれいやった
東京国際映画祭10/30 14の夜
東京国際映画祭参戦2日目!
まず、1本目!!
日本映画スプラッシュ部門「14の夜」
百円の恋脚本の足立紳さんの初監督作品。
個人的に注目度が高かった。足立監督がどんな映画を撮るのか楽しみにしてたのと、内容が中2の四人組の青春話という好きな内容だったから。
ここから内容。諸説あります。
率直な感想。ほんっとに馬鹿馬鹿しい。(笑)
日本版スタンドバイミー エロ風味。みたいな映画。
冒頭から主人公が畑でエロ本を見るところから始まり、バイクで帰ってきた幼馴染のおっぱいによるところにつながる。
たしかに、中2の男子てエロいことばかり考えてたなーと思いつつ、こんなにエロいこと考えてたか??と思いつつ、くすくす笑いながら楽しめる作品。
足立監督の子供時代の頭の中を全部さらけだしたような作品。
家族環境での閉塞感。ヤンキーからの圧力。友達との遊び。
ただ、上映後の監督のQ&Aでも言っていたが、足立監督の子供時代と、今の子供の環境のズレが生じていて、そういう点でも面白みがあった。
この映画はこの映画祭で見た作品の中でも特に好きなシーンが多い作品の1つであった。
特に、門脇麦が和田正人演じる彼氏を家に連れてきたシーン。ほんとに、光石研さんが面白くて、、、終始笑っていた。最後のテレビのスイッチがついたとき、ほんとに笑いがとまらなかった。
AV女優よくしまる今日子のサイン会があるという噂話を軸に物語は進んでいく。
あのVHSが置いてあるレンタルショップでのエロVHSを誰が借りるか問題から、友達(名前忘れた。)とカーセックスを見に行った後での性癖を知っての殴られるシーン、そのあとの屋台でのガタルカナルタカからの猛ダッシュ。
バカバカしいシーンだらけだけど、どこか、愛おしくて切なくて、共感できて、そして最後のヤンキーに絡まれての最後の雄たけびからの乱闘。ほんとに素敵なシーンだらけ。
まだ盗んだバイクで走りだしたことのない14歳のかっこ悪い中学生の濃密な一晩の物語。
その翌日のすべてが終わったあとの閉塞感のある家でのかっこ悪い父親とのひそかな結託を感じるシーン。あれで終わるのは見事。あっぱれ
そして主演の犬飼君。はじめてみたけど、ほんとに演技がうまかった。
今後に期待。
東京国際映画祭 10/29 ガンツ:O
この日3本目!
ちょっと眠たくなってきたが、ここらで一発アクション映画!
「ガンツ:O」
この日だけの英語吹き替えプレミア上映。
最初に舞台挨拶。
河北麻友子、細かったーーー(笑)
英語で自己紹介、かっこよかった。
ここから内容。諸説あります。
ジェットコースタームービーとなっているって監督が言っていたので楽しみに鑑賞したが、正直、ジェットコースターほど勢いは感じられなかった。
映像はCGですごいし、戦闘シーンも迫力があったが、どこか、ノれない。
歯切れが悪く、展開がいまいち。
あと、まだ生き返るの??って感じの展開が多くて、中だるみ感が否めなかった。
ただ、映像がかっこよくてスタイリッシュで、どきどきもそこそこしたし、面白かったことが面白かった。
湯を沸かすほどの熱い愛 初日舞台挨拶
ビッグビッグワールドを見て、余韻に浸っている中、六本木から新宿へ直行。
次に見るのは、中井圭さんが絶賛していて楽しみにしていた、こちら、
「湯を沸かすほどの熱い愛」初日舞台挨拶。
新宿バルト9についたら、たくさんの人がエレベーターの前に。
期待が高まる。
上映前に舞台挨拶
素のオダギリジョーさんが面白くて、、、
「見なくても面白いって確信してたから、見なくていいかなー」って思って試写に行かなかった話が面白かった。
ここから内容。諸説あります。
いやーーーーー、序盤はちょっと、感動をよせにいってるかなーって思ったり思わなかったりする感じがして、どうかなーって思ったりしてたけれども、その違和感を振り払うくらいのしっかりとした脚本だと気づく。
最初の杉咲花さん演じる安澄のエピソードからはじまり、丁寧に伏線が張られていて、徐々にその伏線がときほどかれていくとき、本当に宮沢りえ演じる双葉の母としての愛を知り、本当に感動している自分がいた。
あと、ちりばめられているユーモアあふれるセリフ、挙動の数々。
オダギリジョーの頭をおたまで殴るシーンは面白かった。
どんどんと秘密が明らかになっていき、明らかになるごとに前を向いて生きていく家族のみんな。
ネタばれしたくないので言いたくないですが、見た後に、もう一度丹念に双葉の言動に注目したくなる。
母という存在の大きさ、愛に気づかされる素敵な一本。
それにしても、オダギリジョーの頼りない父親役がハマりすぎて、、、
「オーバーフェンス」での役も素敵だったが、今回のポンコツの父親の演技。
ちょっと力を抜いた感じの役がほんとにうまい。だからこそ、最後のあるみんなでの共同作業のシーンがとてつもなく素敵なシーンで、、、
とりあえず今年の邦画で一番ダークホースな映画だと思う。とてつもなく面白い。
東京国際映画祭10/29 ビッグビッグワールド
去年に引き続き二度目の参戦。
去年は、2日しか参戦できず、物足りなさが少し残ったため、今回は5日間参戦することに!
その報告をしていきたいとおもっております。
ネタバレあります。
諸説あります。個人的な感想です。
このポスターのならびを見ると、来たなーって実感するし、これ見るだけでだいぶおれる。
まず、記念すべき1作目!
コンペティション部門
「ビッグビッグワールド」
青年アリは、離れて暮らす妹を気にかけるが、里親が会わせてくれない。業を煮やしたアリは妹の奪回を企み、極端な行動に走る…。
妹思いのお兄ちゃんが、妹を連れ出して森に逃げ込む話です。
とにかく映像がきれいです。
レハエルデム監督の作品は初めて見たのですが、前作も前々作も森を舞台に描いているせいか、森の色彩美、動物の動き、植物の光沢など、神秘的な感じが映像から伝わってきました。
最初は兄と妹が森で住むようになってからは兄と妹を寄りで撮るカットが多かった印象ですが、兄が街へ出稼ぎに行く回数がふえ、その一方で妹が森に馴染んでいくようになり妹の行動のシーンではなんとなく引きのシーンや、妹を中心に置かないカットが増え、森に来た「異物感」が徐々にとりはらわれていく印象をうけました。
また、随所に出てくる蛇、水牛、白ヤギも印象的で、監督は後のQ&Aで、特に意味はないといっていたが、視聴者自身が持つ文化的背景や価値観により創造力が掻き立てられ、動物に限らず、色々な場面で、、、
見終わったあとに、深い余韻に浸らざるを得ない、そんな作品でした。
監督自身、捉え方はオープンにしていて見ている人に委ねる姿勢はとても興味深かったです。
また、あんまりネタバレしたくないので言わないですが、最後のシーンや、妄想のシーンなど、森という大きな世界に飛び込んだのに結局、境遇や立場により徐々に追い込まれていく閉塞感。妹を救おうとして連れ出したのに結局妹を苦しめてしまう兄のジレンマ。兄を好きなあまり、その感情を抑えつつ、森のなかで懸命に生きる妹の尽力。その窮屈な感じが、タイトルのビッグビッグワールドと対比されてて非常によかった。
また、全体を通して手をつなぐシーンが印象的で、兄と妹の手。妹とおばあちゃんの手。そして、ポスターにも手。
手をつなぐということを意識的にちりばめていたのか、聞けばよかったと後悔。
非常に余韻という温泉に浸かれる作品で、良かった。
いいスタートを切った。